《保険・信託・遺言と遺ペット(その3)》
相続・遺贈・死因贈与の三つのうち、
まず「相続」は契約や遺言を要しないのでペットの飼養信託には無関係です。
契約や遺言を要する遺贈と死因贈与のうち、遺贈は故人の一方的な意志を反映するものですのでこれもペットの飼養を託すには馴染まないコンセプトとなります。
死因贈与は契約行為で、ペットなど特定・特殊な資産について、
条件や合意事項を約定できます。
しかしここまでして生体の飼養を依託して、相手が能力的・環境的にこれに応じられなくても、実際のところ責任の取りようがありません。
法律や約定がペットという生体の環境に関与できる範囲は限られています。